ゴースト４部作（４）〜いま、会いにゆきます

　市川拓司原作の同名小説の映画化で、死んだ妻が
雨の季節の６週間だけ戻ってくるという設定で、映画
を観た多くの人の涙を誘った佳作。監督は映画は初
メガホンのTBSの土井裕泰氏、脚本は岡田恵和氏。
この映画がきっかけで、主演の竹内結子と中村獅童が
結婚したことでも話題になった。

　夫婦愛、親子愛、家族愛にスポットを当てて、観終わ
った後、とても暖かい気持ちにさせてくれる。色々な風情
を醸し出す梅雨の雨、一面の向日葵畑等、美しい景色を
バックにして物語は進行していく。逆さの照る照る坊主、
赤い傘、サインペン、不味いカレーライス等、小道具も
さり気なく実に上手く使われている。

　主演の竹内結子が原作を読んで、タイトルの意味が
分かった時にはどっと涙が出たと言っていたそうだが、
映画では最後の２０分にそれが凝縮されている。勘の
鋭い人でも、この話の最後の謎解きは難しいだろうと
思う。私の場合は、観終わった後「そうだったのか！」
と唸ってしまった（笑）。涙腺の弱い人は必ずハンカチ
を用意して観ることをお勧めしたい。

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