キャンドルコンサートin平塚

 いよいよキャンドルコンサートの日がやってきた。
今回は、前座とは言え、一般の観客の前で演奏する
貴重な機会なので、楽しみにしていた。
 11時に平塚中央公民館に集合ということだった
ので、家を10時10分頃出かけたのだが、東海道線
が人身事故の影響で遅れていて、到着したのは5分前
とぎりぎりになってしまった。とは言え、リハーサル
までは十分過ぎるぐらい時間があり、その間個人的に
不得手な箇所の練習をしていたが、それでも時間を
持て余す感じになった。大体、演奏時間は僅かなのに、
待ち時間はやたら長いというのが、この手のコンサート
の唯一の問題点と言えるだろうか。
 リハーサルのためにステージに上がったのは、1時少し
前ぐらいだったから、2時間近く楽屋でとりとめのない
時間を過ごしていたことになる。ただ、今回の前座で
出演する団体は、私の所属する藤沢のアンサンブル以外
にも数団体ある予定だったので、やむを得ないかもしれ
ない。


 本番の演奏は2時20分。今回の出演者は火曜、水曜の
合同で総勢47名。ステージがコンクールのステージよりも
かなり狭くて、私の座る位置からは観客席の最前列がすごく
近くて、リハーサルの時には少し面食らったが、本番を
迎える時には気分的にかなりリラックスすることが出来た。
コンクールの時に比べると、周りを見る余裕もあって、演奏
全般をとにかく楽しむことが出来たような気がする。
カズーに対する苦手意識も消えて、気持ちよく演奏する
ことが出来た。今回出演しないメンバーが聴きに来てくれて
いて、声もしっかり出ていたと言っていたので、ほっと一安心
といったところだろうか。


 演奏後は、ギターを楽屋に置いて、休憩後から始まる先生方の
コンサートを聴くために客席に戻った。ところが、今回の
コンサート、思いの他チケットが売れていたらしく、空いている
席が殆ど見つからず、結構焦ってしまった。何とか席を確保する
ことは出来たが、これだけの聴衆の前で演奏したのだという感慨と
同時に、自分たちの演奏を聴いて、どんな印象を持ってくれたのか、
聞いてみたい気がした。
 プロの演奏は、ただただ見事と言う他はなかった。20名弱の少人数
の構成であるにも拘らず、しっかりと音が出ていて、演奏の技術だけ
ではなく、アンサンブルとしての一体感が感じられた。
 2本のチェンバロギターの掛け合いが見事なバロックカンツォーネ
「オー・ソレ・ミオ」やクリスマスの定番「ジングルベル」、ハンドベル
の響きが素敵だった「アメイジング・グレイス」、物凄い迫力のある
演奏が売りの男性六重奏団の「ビー玉遊びのバイヨン」、繊細で甘い
音色が魅力の女性四重奏団の「午後の旅立ち〜夢の中のウェディング」
など。
 盛りだくさんの内容で、終演は4時半近かった。
 いつものことながら、勉強になりかつ十分満足出来る内容のコンサート
だった。


 プロの先生方は、この忙しい中、明日の夕方から金曜日まで
シンガポールに公演に出かけるのだと言う。体が資本とは言え、
とにかくタフとしか言いようがない。体を壊さないように頑張って
きて欲しいと思う。