山中湖行き(2)

 いつもよりも早く寝たせいか、朝は6時
前に目を覚ましてしまった。外を見ると、あまり
天気が良いとは言えないような雰囲気。相変わらず、
富士は見えない。雨が降るような天気ではなかった
が、太陽は出ていない。
 ただ、宿の主人の話では、今日は天気は良く
なって、かなり暑くなるとのこと。
 朝食の際に、またお勧めのコースを教えて貰い、
今日は山中湖から少し離れているが、名水として
名高い忍野八海に出かけてみることにした。


 山中湖から忍野八海までは往復約13kmほどだが、
山中湖が少し高い所に位置しているため、コース
は行きは下り、帰りは登りということになる。
 途中、花の綺麗な公園があるということだった
ので、無理することなく、ゆっくりとサイクリング
を楽しむことにした。花の見ごろは少し過ぎている
ということだったが、行ってみると結構綺麗に咲いて
いた。格好のデジカメの被写体だ。自転車を降りて、
約30分ほど、歩き回って写真を撮った。でも、やはり
自分の思うようにはなかなか撮れないという印象を
強くした。写真は奥が深いということを実感した。







 山中湖から忍野八海までの間も自転車の専用道路が
あったり、無いところでは車の往来が少なかったり
して、自転車を走らせるには全く問題のない状況で、
お昼前には目的地に到着。
 少し驚いたのは、平日であるにも拘らず、ツアーの
観光客が沢山いたこと。忍野八海はツアーのコース
に組み入れられているようで、年配のツアー客を中心
に、かなりの賑わいを見せていた。




 宿の主人が言っていた通り、忍野八海に着くあたり
から天気は急に良くなり、むしろ暑さを感じるほどだった。
 点在する池は富士の湧き水によるものなので、とても
冷たくて澄んでいるが、試しに手を浸けてみると、30秒
も浸けていられなかった。見ていると吸い込まれそうな
感じさえするし、実際結構深かったりするのだ。




 ツアー客が押し寄せて来る前に、昼食を食べてしまおうと
思い、少し早めに店に入り、やまかけそばを注文。日向から
日陰に入って、ようやく暑さから開放された。よく見ると、
結構外国からの観光客も来ているようだった。最近は、
こんなところまで外国人が来るのだと思った。以前一度
来たことがあるが、その当時はそんなことはなかったと
記憶している。



 昼食後は、花を中心に被写体になりそうなものを、カメラ
で撮影して歩いた。夏と秋が同居しているようで、花も
夏の花と秋の花が混在しているようだった。








帰りは一転して登り勾配のコースとなるため、きつい
かと思ったが、クロスバイクで走るとそうでもない。
 やはり普段乗っている自転車の感覚とは大分違う
ようだ。山中湖に戻ってくると、晴れているせいか、
昨日とは全く違う場所にいるような錯覚を覚えて
しまうほど風景が変わっていた。空の青さを反映して
か、湖水の水の色が違う。随分変わるものだと感じた。




 宿に戻る頃には、昨日と違ってかなりの汗をかいた
ため、真っ直ぐに風呂に直行。まだ、日が高い間に
風呂に入るというのも、たまにはいいものだ。今日
だけで100枚以上、写真を撮ったが、これは今まで
の最高記録。でも、電池は全く減っているような
気配はない。コンデジと違って、D80は電池の持ち
も随分違うようだ。
 明日が最終日だが、今日も結局、富士の全貌は
見ることが出来ず。明日は、あまり天気が良くない
ということなので、今回は難しいかもしれない。