雨に打たれる選手を見て・・

 悪天候の中、懸命に走る選手たち。今日のように、
単に雨だけではなく、風もあって、おまけに寒いと
なると、走る選手は本当に大変だ。天気に関しては、
参加する選手に等しく平等な条件ではあるが、自分の思う
ようには決してならないだけに、運不運という部分も
少なからずあると思う。雨、風、そして寒さのために後半で
失速してしまった高橋尚子選手を見ていて、自分の初マラソン
の苦い体験を思い出した。


 実は、私はマラソンを1度走ったことがある。いや、
恥かしい話だが、後半の方は歩いていたと言った方が正解
かもしれない。3年前の11月の渡良瀬遊水地ラソン
初めて出場した私は、今日のような、雨、風、そして寒さ
のために、25km以降全く走ることが出来なくなったのである。
走ること以外に、体温を維持するためにエネルギーを使い
切ってしまい、走ろうという気持ちはあっても、体が言う
ことをきかない状態になったのだ。このマラソン大会は、
コースの殆どが遮るもののない防波堤のような所を走るため、
風と雨、そして寒さの影響をもろに受けて、ハーフまで
2時間20分ほどで走れていたのに、後半は4時間近く
かかったのだ。体の受けたダメージも大きく、その日から
筋肉痛が治まるのには1週間以上かかった。折角参加する
のだから、いい天気の時に走りたいというのが人情だが、
こればかりは神のみぞ知るといったところだろうか。

東京国際女子、土佐礼子が優勝…失速高橋尚子は3位


 陸上・東京国際女子マラソン(19日・国立競技場発着)――アテネ五輪5位の土佐礼子三井住友海上)が、シドニー五輪金で連覇を狙った高橋尚子(ファイテン)を振り切り、2時間26分15秒で優勝。

 来夏の世界選手権大阪大会の代表内定基準である2時間26分は切れなかったが、冷たい雨が降る厳しい気象条件だったことから、代表の座をほぼ確実にした。土佐の主要大会での優勝は2004年の名古屋以来で2勝目。

 2位には尾崎朱美資生堂)が入り、高橋は2時間31分22秒の3位だった。高橋が日本人選手に敗れたのと、2時間30分を切れなかったのは、いずれも初マラソンだった1997年の大阪(7位)以来。

[読売新聞]