そのときは彼によろしく

 最近は観たいという気持ちにさせてくれる
邦画が殆どなく、かといって洋画も面白そうな
作品がなかったので、映画館とはご無沙汰だった
が、本当に久し振りの映画ということになる。


 原作は「いま、会いにゆきます」市川拓司、
監督はTBSなどでプロデュースを手がける平川
雄一朗。
 主演の幼馴染3人組には、長澤まさみ山田孝之
そして塚本高史。幼馴染3人が大人になって離れ
ばなれになっても、強い力でひかれあっていく
様が、過去と現在が交錯しながら描かれていく。
 子供時代を演じている3人の子役たちも生き生き
していて素晴らしい。
 和久井映見小日向文世国仲涼子北川景子
黄川田将也が脇を固め、ファンタジーと現実とが
入り組んだこの作品を引き締めている。


 同じシーンが何度か繰り返し出てくる箇所や
色々な言葉に多くの伏線が張ってあり、いつの
間にか引き込まれていた。


 オープニングのシーンでこの映画の結末を予想した
が、さにあらず。
 この映画の題名は、映画の中で2箇所で使われて
おり、そこがこの映画の大きな見所となっている。
最後のどんでん返しも、しっかり映画を観ていれば、
ある程度予想は出来るので、エンディングに戸惑う
ようなことはないだろう。
 観て決して損のない作品だと思う。


主題歌は柴咲コウの「プリズム」。映画では、幼馴染
の絆を象徴する小道具として使われている。歌詞を
聴いていると、映画の結末がおぼろげながら想像出来て
しまうかもしれないが、アップテンポなメロディーを得意
とする彼女にとてもお似合いで、少し切なさを感じさせる
佳曲に仕上がっている。


http://www.sonokare.com/