見事な粘りに拍手!

 今回の世界陸上、日本選手にとってみれば、地元での
開催だから有利なのではないかと思っていたが、逆にそれ
が重圧になったみたいで、芳しくない成績。体調不良、果ては
役員の誘導ミスによる失格まであって、今回はメダルはゼロ
かなと正直言って思っていたが、女子マラソンで見せた土佐礼子
選手の最後の粘りは本当に見事だった。大会前に故障が伝え
られ、決して万全の体調で大会を迎えた訳ではないと聴いた。
苦しくなっても、きつくても、あと少し頑張れる、その精神力
は日頃の練習だけでは決して培われるものではないように
思った。

女子マラソンで土佐が「銅」、今大会の日本勢初メダル



世界陸上女子マラソン、3位でゴールした土佐礼子 陸上の第11回世界選手権大阪大会最終日は2日午前、大阪・長居陸上競技場を発着とする女子マラソンが行われ、土佐礼子三井住友海上)が2時間30分55秒で銅メダルを獲得した。日本勢のメダルは今大会で初めて。

 日本陸上競技連盟の規定により、土佐は北京五輪代表に内定した。

 レース序盤から先頭集団で走っていた土佐は39キロ手前で一時は5位に落ちたが、40キロ過ぎに3位に浮上。粘りの走りで2001年大会の銀に続く2個目のメダルを獲得した。

 アテネ五輪銀のキャサリン・ヌデレバケニア)が2時間30分37秒で2大会ぶりの優勝を飾った。8秒差の2位にアジア大会覇者の周春秀(中国)が入った。この種目で中国勢がメダルを獲得するのは、五輪、世界選手権を通じて初めて。上位3人の合計タイムで競う団体(メダル対象外)はケニアが1位だった。

 日本勢は全員が完走し、嶋原清子(セカンドウィンド)が6位入賞。以下、小崎まりノーリツ)が14位、原裕美子(京セラ)が18位、橋本康子セガサミー)が23位だった。

 大会は夜に女子走り高跳びなど7種目の決勝が行われて閉幕するが、日本選手の決勝進出者はいないため、日本勢の成績はメダル1、入賞6で確定した。(順位・記録は速報値)

(2007年9月2日12時8分 読売新聞)